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柏餅を作る数日前に、白こしあんを作り(駿河屋さんのレシピ通り)冷凍。前夜から冷蔵庫に移して解凍し、当日朝みそあん作りました。 鍋であんを温め、合わせた味噌を加えて混ぜて仕上げた。
蒸し上がった柏餅と(味噌)みそあんがトロりとゆるんでしまった。冷めるとまわりはどんどん硬くなっていくのにあんはそのまま。 こっちを噛むと、反対側からあんの一部が液体になってポトリと落ちたりする
<回答0112>



> 経験度 = 少しは経験有り
> 得意別 = 洋菓子
> 配合 = みそあん
>  大福豆 300g、白ざらめ 400gで作った白餡を150g
>  白味噌 30g、赤味噌 5g(味噌だけをよく混ぜておいてから)

> 柏餅
>  (上新粉 240g、ぬるま湯 200cc)×2
>  柏の葉 20枚(去年の葉っぱを真空パックしてあるもの)

工程
> 柏餅を作る数日前に、白こしあんを作り(駿河屋さんのレシピ通り)冷凍。
> 前夜から冷蔵庫に移して解凍し、当日朝みそあん作り。
> 鍋であんを温め、合わせた味噌を加えて混ぜた。こげそうなので弱火。
> 布巾に取り出して冷めてから一つにまとめ、手でちぎって10個に丸めた。
> こしあんも以前作って(駿河屋さんのレシピ通り)冷凍しておいたものを同様に解凍しておいた。
> 生地は上新粉を湯で練って20分蒸し、布巾を使ってもんでから分けてあんを包み、煮て(10分程)おいた柏の葉で包んで6分前後蒸した。
  質問
> 蒸し上がったら、みそあんがトロりとゆるんでしまった。冷めるとまわりはどんどん硬くなっていくのにあんはそのまま。
> 一方を噛むと、反対側からあんの一部が液体になってポトリと落ちたりする。(全部が液体になったわけではないのですが。)
> こしあんも蒸してゆるんだとは思わなかったが、出来立てよりも解凍後の方がしっとりしちゃったような手触りだった。
> 柏の葉は香りが移ったとは言い難い。
> 私なりに考えたことは
> あんを冷凍庫に入れる前にもっとよく冷ますべきか。
> それよりもまず上手く炊けていないのかな。
> 白あんはだらだら煮ないようにと書いてありますが、小豆のように豆と砂糖が仲良くなるための時間をかけなくていいものなのでしょうか?
> みそあんは、白あんと同じくかき混ぜたり火を弱めてはいけないのかなとも思ったのですが、混ぜないと味噌とあんが溶け合わないし(なるべく短時間に合わせようと思って味噌だけを先に混ぜておいたのですが。)、ごげそうだったので結局弱火にしてしまった。
> でも手で丸めている時には、みそあんだけの出来上がりはなかなか良いのでは?と密かに思っていたのに。
>
> 柏餅は練り方や水分量などで冷めたときの硬さに変化がでますか?
> うちで作って食べるのだから、出来立てだけ美味しければ良いのでしょうが
> 今年は実家にも届けたかったので、もう少し柔らかかったらなとつい思ってしまいました。
> それと、柏の葉(昨年の冷凍)は新しくないとだめですか?
>
> いろいろ書いてしまいましたが、こんな私でも駿河屋さんの和菓子レシピに導かれつつ、以前よりも美味しいあんを作ることが出来るようになり、とてもとても感謝いたしております。
> 今のところは出来上がりのあんだけの味に満足し、それを和菓子に仕上げるとあんの力不足を実感するという程度の腕ですが、もっともっと作ってみたい!と思う日々です。
>

<プロからのアドバイス>

【アドバイス】
このような結果になった原因は皮と中身の配合のバランスに有ります。
まず柏の生地ですが上新粉に対して10〜20%の砂糖を加える必要があります。
また、みそ餡ですが、白こしあんに味噌だけを加えて煮詰めるのではなく、滑らかな感触にするためにも砂糖を加える必要が有るのです。
このような配合にしないと、生地側の水分がみそ餡側に移り、みそ餡がトロトロになってしまうのです。
(科学的には浸透圧作用による水分移動現象です)
時間が経つに従って水分移動も進み、皮の水分は餡側に移動し硬くなり、反対に餡は水分を吸収して柔らかくなり、皮が固い餡の柔らかいものになるのです。

次の配合で試して下さい。
生地
   上新粉 200g
   ぬるま湯(40度位)
   砂糖   40g
今まで通りに上新粉とぬるま湯で生地を作り強い蒸気で蒸し上げて下さい。蒸し上げた後に砂糖が入りますので、砂糖が入らない従来の生地より少し堅めに仕上げて下さい。
蒸し上がれば良く捏ねつけてから砂糖を3回ほどに分けて捏ねつけ仕上げます。(砂糖は一度に全量入れると失敗します)

みそ餡
   炊きあげた白あん 200g
   砂糖        100g
   味噌      30〜50g
   木の芽(磨りつぶしたもの) 適量  

炊きあげた白あんに砂糖を加え火に掛けます。
(味噌は最初から入れず、最後の段階で入れる方が安全に炊きあげることが出来ます)
砂糖が溶けて柔らかく(カスタードクリーム状)なりますが、このまま炊き続けます。
焦げない程度に強火で炊きます。
白あんの堅さが角が立つくらい(エクレア生地くらいの堅さ)になれば味噌を加え更に炊き続けます。
少々の焦げ目には我慢します。
(みそ餡の味を引き立てるために、わざと焦がす場合も有るのです)
みそ餡の堅さは好みですが、白あんの出来上がりより少し柔らかく仕上げればいいでしょう・・
出来上がれば、冷ましてから乾かないようにして一晩ねかしてから使用します。
翌日使用するなら、冷蔵庫に入れる必要はありません。

またみそ餡作りに失敗し仕上がりが堅くなった場合、熱湯を加えて柔らかく戻し最初から炊き直すことで再生できます。


> 私なりに考えたことは
> あんを冷凍庫に入れる前にもっとよく冷ますべきか。
> それよりもまず上手く炊けていないのかな。
> 白あんはだらだら煮ないようにと書いてありますが、
> 小豆のように豆と砂糖が仲良くなるための時間をかけなくていいものなのでしょうか?
> みそあんは、白あんと同じくかき混ぜたり火を弱めてはいけないのかなとも思ったのですが、
> 混ぜないと味噌とあんが溶け合わないし
> (なるべく短時間に合わせようと思って味噌だけを先に混ぜておいたのですが。)、
> ごげそうだったので結局弱火にしてしまった。
> でも手で丸めている時には、みそあんだけの出来上がりはなかなか良いのでは?と密かに思っていたのに。

【アドバイス】
餡の基本はどの種類でも同じことが言えますが、焦げ付かない位の強火でしっかりと炊きあげる必要が有ります。
正直いって、味噌餡のような割効き餡(糖分過多の餡)を作る場合、余程の餡煉り経験者でなければ上手に作れません。
仕上がりのタイミング(堅さ具合)は、数秒の差で決まる位シビアなものです。

>
> 柏餅は練り方や水分量などで冷めたときの硬さに変化がでますか?
【アドバイス】
はい、その通り練り方や水分量・蒸気の質などで仕上がったときにはかなり違ってきます。
これには経験から學しか方法はありませんね・・・・
蒸気は、茶碗蒸しを造るような弱いものでは満足なものは出来ませんね・・・。

> うちで作って食べるのだから、出来立てだけ美味しければ良いのでしょうが
> 今年は実家にも届けたかったので、もう少し柔らかかったらなとつい思ってしまいました。
> それと、柏の葉は新しくないとだめですか?
>
【アドバイス】
柏の葉は新しいもの程香りも強く、よい香りがします。一年も経てば香りは全く無くなってしまいます。
また、仕上げ蒸しのときにも、柏葉は長く蒸してはいけません、香り漬けの場合でも、せいぜい30秒くらいまでにして下さい。

> それと‥駿河屋さんのあんのレシピなんですが。
> 最初に豆を"煮る"、渋きり後にも"煮る" そして煮えたら"蒸らす"
> この煮ると蒸らすの違いは火加減だけですか?
> 私はさんざん考えた結果、煮る=ふたなし、蒸らす=ふたありと解釈してそのようにしているのですが、
> 間違ってますか?写真にふたは出てこないし、
> 今までの自分のイメージからすると煮る=ふたありだったので、
> 小豆も昔はふたをして煮ていました。
> でもこのレシピを見て、じゃあ蒸らすって何?となり、上記のようになりました。あってますか?

【アドバイス】
「煮る」と「蒸らす」の違いは分かりにくいと思われますが非常に大切なことです。

「煮る」
豆を柔らかくする工程です。
生の豆から柔らかくなるまでの工程です。

「蒸らす」
柔らかくなった豆からさらに豆本来の風味を引き出す工程です。
この「蒸らし」の工程を省いて仕上がった餡は素っ気ない餡となり、豆本来がもつ独特の香りとしっとり感ががありません。
白米を思い浮かべて下さい、蒸らし工程の無いご飯はおいしいですか?
お米も豆も同じく(穀類)澱粉なのです。
もちろん蓋をして炊きあげて下さい、そして蒸らして下さい。
レシピでは撮影上、蓋をしておりませんが・・・
(誤解を招いたようですね、ごめんなさい・・・)
では頑張って下さい・・・



お返事:有りませんでした。

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