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プロの方に レンジ利用の方法を質問するのは心苦しいのですが、障害者の方達に作って頂くため(施設で)、ガスや蒸し器が利用できないのです。 又、難しい作業は出来ない方がほとんどなので、できるだけ簡単に出来るようにと思っています。材料や配合 又は手順の工夫で克服できそうなことがありましたら、どんなことでも結構です。アドバイスいただければ助かるのです。
<回答0113>



Y.Nさん
柏餅・かしわ餅

レンジで熱するためか、食感が良くありません。
餅粉を増やすと、延び良くもっちりはするのですが、やはり’ふんわり’となりません。
水溶き片栗粉を加えると歯切れが良くなると聞いたのですが、いま一つ変わり映えしていないような気もします。

【レンジ利用の柏餅】
【配合】
上新粉  100
餅粉   20〜50
ぬるま湯 130〜170
砂糖   10+(捏ねたり 成型の時、手水にするためのシロップを適宜)
片栗粉  10(水10で溶く)

よく考えられた配合ですね、ご努力に頭が下がります。
しかし、もっちり感の為に餅粉を使用する必要は無いですし、下手すると歯切れの悪いものとなります。
上新粉(上用粉)だけでも、もっちりとしたものが出来ます。

【行程】
・粉を湯でよくまぜ、ラップをし600Wのレンジで3分
・取り出し、ざっと捏ね 再度レンジで2分
・取出し水どき片栗粉を加えながらよく捏ねる(固さはシロップで調節)
・シロップを手水にして楕円にのばし、餡玉を包む。 柏葉でつつむ。

行程も言うこと無し、お見事ですね・・・でもね、片栗粉は不要だと考えます。
片栗粉の力を借りることなく歯切れの良い新粉生地に仕上げることは十分に可能なのですが、
Nさんの場合、電子レンジでの加熱時間が不足気味で歯切れの良い生地に仕上がっていません。


【お尋ね内容とアドバイス】
Q: レンジで熱するためか、食感が良くありません。

心配無用です、電子レンジでも上新粉(上用粉)の食感・風味を出すことは十分に可能なのです。

Q: 餅粉を増やすと、延び良くもっちりはするのですが、やはり’ふんわり’となりません。

餅粉を使用することで食感を変えたいことにはうなずけるのですが、柏餅本来の味にはなりません。
柏餅の風味を大切にしたいのであれば、上新粉100%で仕上げたいものです。

Q: 水溶き片栗粉を加えると歯切れが良くなると聞いたのですが、いま一つ変わり映えしていないような気もします。

上新粉(上用粉)を使用しているのならば、片栗粉を加える必要も無いと思います。
新粉(米の粉)を使用している場合には、歯切れを良くするために加えることもありますが・・・

Q:材料や配合 又は手順の工夫で克服できそうなことがありましたら、どんなことでも結構です。
アドバイスいただければ助かるのです。

<プロからのアドバイス>
早速アドバイスさせていただきます。
団子や柏餅に用いる新粉生地は、二度蒸しすることによって食感が飛躍的に向上します。
一般に販売されている団子・柏餅は、包餡後に更に蒸されて(二度蒸しされて)いるから美味しいのです。

新粉生地作りの行程(二度蒸し行程)
新粉に水を加え煉る → 蒸気で蒸して新粉生地に仕上げる → 整形あるいは包餡 → もう一度蒸し上げる。

蒸し器を使用せずに、電子レンジで二度蒸しの効果を出すのは難しいのですが、私どもの店で何度か試作してみました。
蒸し器利用の場合とまったく同じようにとは行きませんが、試作の結果ほぼ満足の状態になりましたのでお試しください。


<生地配合>
上新粉(上用粉)  ・・・ 120グラム 
ぬるま湯(42〜3度)・・・ 130〜140グラム

<製法>
上新粉にぬるま湯を加えダマのないように捏ねます、かなりトロトロの状態です。
これを攪拌し易い深めの耐熱性容器に入れ電子レンジに入れます。(丼茶碗でも可能です)
(当店で試作に用いたレンジは、800ワット仕様でしたので、ご使用の600Wレンジではもう少し加熱する必要がありますね)

生地をレンジに入れ加熱し、一分おきに取り出し、シャモジで新粉生地を均一に攪拌し、再度レンジに入れてください。
一分間間隔で攪拌を繰り返し、この行程を何度か続けていくと生地に粘りが出てきて半透明状態になってきます。
餅のように強い粘り(餅の食感)が出てくれば、90%の仕上がり具合でもう攪拌の必要はありません。
さらにレンジ入れ加熱を続けますが、生地から水蒸気が吹き出せばレンジ加熱の終了です。
(当店の試作では6〜7分間のレンジ加熱でした)

この生地を容器から取り出し、ボールに移し、水或いはシロップを少しずつ加えて、包みやすい堅さに調節して下さい。
レンジでの生地はかなり熱くなっていますので充分に注意してくださいね。

包みやすい堅さに仕上がれば新粉生地を5ミリくらい厚さの小判型にして用意しておいた餡玉を包みます。

こうして出来上がった柏餅を、水に濡らした柏葉で包み、さらにこれをラップで軽く包んで電子レンジに入れます。
かしわもちを葉に包まずに、蒸した方が葉っぱにくっかなくて良いのですが、香りのない柏餅となります。

(注意)
ラップに包んだ柏餅は、加熱しすぎると中のあんこが飛び出しますので、ちょっと膨らんだ位でレンジから出します。
そのまま30分ほど放置してから包んでいたラップをはがして下さい。
(厳禁)レンジから出した直後の熱い時にラップを取っては絶対に駄目ですよ、・・・
レンジ直後の余熱を利用して二度蒸しの効果を出す必要が有るのです。

30分もすれば新粉の風合いが出てきますのでお召し上がり下さい。
でも冷めてからの方が美味しいと思います、・・・

気をつけて頂きたいこと:
ご使用の上新粉の材質(乾燥・米質)によっては水加減が異なる場合も有りますので制作結果から水加減を調整くださいね。

電子レンジを用いて独自で試作致しましたが、お分かりにくいことがありましたら、またお問い合わせ下さい。

【お返事】
宇治駿河屋 様

有難うございました。
質問が混んでいるとか・・、
まさか! の迅速な対応に感激しております。
まして、実際に試していただいたとの事、恐縮の限りです。

実に 「先も立ち我も立つ」  感服いたしました。

早速試させていただきました。
レンジ蒸し一段階終了で まず感じたことは 香りが凄く良いこと。
食感も もちっと柔らかく、弾力があるのに歯切れも良い。
米粉の味わい(底力)に驚かされました。

すでに充分完成の域!  感動しつつ 仕上げ蒸しを。
するとどうでしょう、生地の感触に変化が、一段と良くなっている!
柏葉の香りもほのかに移って・・・、
”これぞ、柏餅!!” 夫と共々の歓声、
実に立派な製品に仕上がっていました。

おかげさまで自信がつきました。
試作を重ね、熟練したうえでレシピを作り、当日に望みたいと思います。

ご多忙の中、私ども素人の稚拙な質問にも誠実に対応していただき
敬服の至りです。本当に有難うございました。

貴社のご繁栄を祈りつつ

【お返事】2
『アドバイス、有難うございました!!!』
・・・・・慌ただしくレシピを作り・・・・・
粉も餡も近くの製造メーカーで良質の物をと依頼し、
柏の葉とヨモギは 施設の先生用意(田舎で採って)していただき、
何とか態勢を整え 本番(昨日)を迎えました。

所員24名+先生6名+ボランティア3名+職員3名
レンジは1,000Wと900Wの2台
1班当り 300g(白150g ヨモギ150g)×5班=計1,5Kg(100
個)を作りました。

ドタバタと、レンジ周りを行ったり来たりの大騒ぎ。
何とか完成したサクヒンの 形はさまざま、固さも様々
葉っぱでぼろ隠しといった感も否めなかったのですが、
”おいしい” ”美味しい” とあちこちから嬉しそうな声、

大成功!だったようです。

お陰さまで、皆が笑顔いっぱいのひと時を終えることが出来ました。
御礼が遅くなり、申し訳ございませんでしたが、
本当に 有難うございました。

n.y

このサイトをご覧いただいた方からのご質問
1.すごいページですね、感動してしまいました。わたしも柏餅が早く堅くなってしまい悩んでいたのですが、このページを参考に蒸し方を工夫してから味も良くなり喜んでいます。
出来れば作ってから次の日も柔らかい かしわ餅の作り方を教えて下さい。

2.菓子質問のコーナー(レンジ使用の柏餅)を拝見しましたが、翌日でも軟らかい柏餅の配合はありますか?いつも沢山作って配っていますが、もう少し柔らかさか日持ちする工夫を教えて下さい。

3.翌日でも口当たりの良い保存方法などありましたら教えてください。

アドバイス
残念ながら、柏餅本来の風味を維持したまま、日持ちさせる方法はありません。
柏餅の生地自体には砂糖が殆ど入らず、逆に中の餡(小豆餡・味噌餡)にはかなりの糖分が含まれています。この極端なまでの落差があるからこそ柏餅が美味しい所以です。
逆にこの落差が大きいが故に、生地中の水分移動が時間とともに進み、皮が固くなり中餡はベタベタ状態になるのです。

どうしても日持ちさせたい方へ・・・
1.柏餅本来の風味を無視するならば日持ちさせることは可能です。生地に砂糖を加え中の餡と同じくらいの糖度にしてやれば2〜3日くらいは柔らかさを保つことは可能です。
   上新粉 200g
   ぬるま湯(40度位)
   砂糖   100〜150g
           砂糖が入る分生地を硬い目に仕上げる

2.水分移動をある程度押さえる。
生地の中に寒天や増年多糖類を加えることで、水分が保持されある程度の日持ちは可能となりますが風味は落ちてしまいます。

店主から
やはりお菓子は美味しくなければ作る意味がありませんね・・・
美味しいお菓子は人の心に喜びを、そして幸せな気分にしてくれます。私たち職業人はそのために努力を惜しみませんし惜しんではならないと思っています。
おいしいお菓子が出来れば、おいしい内に召し上がって戴きましょう、
本末転倒にならないように・・・・・

http://www.surugaya.co.jp/pamphlet/miya_chadango.html


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