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フロランタンを作ったとき、上のトッピングがうまく焼き上がりません焼き色が甘く、歯にくっつくような感じになったり、焼いているうちにたれてきて底のところが焦げてしまったり、厚みが厚すぎてなかなか焼けなかったりします。s.nさん
<回答080>



【お尋ね内容】
はじめまして。質問なんですが、フロランタンを作ったとき、上のトッピングがうまく焼き上がりません。                            

タルト地の製法行程は、バターをクリーム状にして砂糖を加え、塩、溶いた卵を何回かに分けて加え、ふるった粉をさっくり混ぜ合わせ、ラップに包んで冷蔵庫で30分ほど休ませておき、その後200℃のオーブンで天板に平らにのばした生地を約15分焼いておきます。

トッピングの方は、アーモンド以外の材料を鍋に入れて火にかけ少し煮詰めて火を止めアーモンドを加えて混ぜ、焼いておいたタルト地にのせ均一に広げ、180℃で15〜20分焼きます。焼き色が甘く、歯にくっつくような感じになったり、焼いているうちにたれてきて底のところが焦げてしまったり、厚みが厚すぎてなかなか焼けなかったりします。

参考にしたりするのは天板で焼くものがほとんどで、丸い天板で四角いかたをとって焼くので半量にしてみたりするのですがあまり納得いくような感じになりません。上のトッピングがぱりっとなるような感じに仕上げたいのですが・・・
また煮詰め加減も一定しないので、温度計がなくてもわかるよう目安があれば教えてください。よろしくお願いします。

【アドバイス】
回答が遅くなりまして申し訳ございませんでした。

フロランタンは非常にシンプルなお菓子ですが、この菓子は香ばしさが大切で、いかにサクッと仕上げるかがポイントです。

> 焼き色が甘く、歯にくっつくような感じになったり、焼いているうちにたれてきて底のところが焦げてしまったり、厚みが厚すぎてなかなか焼けなかったりします。

(総合的に考えてみること)
まず注意することは、パートシュクレ(クッキー生地・タルト地)がこの菓子に合うように出来上がっていますか?
この部分が湿気を帯びている様ですとフロランタンを乗せて焼いても、パリッと仕上がりません。
パートシュクレもその種類は数々有りますが、これに用いるのは乾燥タイプのものが必要です。

その理由は、フロランタンそのものがナッツを用いた飴細工そのものだからです。
飴菓子は極端に湿気を嫌います。
当然焼成中もパートシュクレ(クッキー生地・タルト地)から湿気が発生すれば、フロランタンに含まれる水分も蒸発しにくく、その結果お尋ねのような色々な悪い現象が生じてきます。

(続いてパーツ毎に考えてみましょう)
パートシュクレ(クッキー生地・タルト地)Nさんのクッキー生地がカラット仕上がっていないなら、いつもより低めの温度で時間を掛けて焼き上げて下さい。これは生地に含まれる水分をできるだけ抜いてしまい、フロランタンに水分が移行しないようにするためです。
よく言う空焼き状態にすることです。(香ばしさも大切なことは言うまでも有りませんが・・・)

フロランタン生地
Nさんの失敗の原因は、煮詰めが足りないからです。
それにナッツ類は香ばしくカラット焼き上がっていますか、このことも非常に大切なことです。

> 煮詰め加減も一定しないので、温度計がなくてもわかるよう目安があれば教えてください。

簡単な目安は次のようにして下さい。
材料が溶けきって煮詰まってくると、焦げない程度に火を弱め、時々は煮詰まり具合をチェックするのですが・・・、、
チェックの仕方ですが、小さじと、大きめのボールに冷水を入れたものを用意しておいてください。

フロランタン生地がある程度煮立ってくれば、この生地を少量(小さじ1/5ほど)すくい取って、冷水の中に小さじごと入れて冷却します。
直ぐに冷えますので、冷えたフロランタン生地をつまんで見て下さい。水飴状態ではまだ煮詰めが足りません。

(こんな風に、煮詰まり具合を確かめながら作業を進めて下さい)

ゴムバンド位の堅さになっていることを確認すれば、ここでナッツを入れフロランタン生地と充分になじませます。
(カリカリになってしまっても失敗では有りませんが、後の作業がやりにくくなりますのでご注意・・・、)

ナッツとフロランタン生地がなじめば、火から下ろし、パートシュクレ(クッキー生地・タルト地)に適量のせてオーブンします。

焼成でのご注意
焼成行程はフロランタンを焼き上げることではありません。

今までの行程でできたパートシュクレ(クッキー生地・タルト地)もフロランタン生地も、オーブンせずにそのまま食べることができることを分かって下さい。
オーブンする意味は、パートシュクレとフロランタン生地をなじませ、香ばしさを付けるだけのことと理解して下さい。
180〜200度くらいの上火がきいたオーブンであっさりと香ばしさを付ければ良いだけなのです。
フロランタン生地が泡だってきたころに焼き色が付けばいいのです。お試し下さい。

この度の回答が遅くなりましたね・・、
この度のQAコーナーのご利用ありがとうございました。

結果の報告

丁寧な回答ありがとうございました。遅くなりましたが試してみたので報告させていただきます。
 パートシュクレはそのままの配合で焼き時間を変えてみました。ピケして170℃で25分焼きました。
前回は15分だったので、火の通りが完全ではなく、今回はしっかり焼けていました。
 フロランタン生地は違う配合でやってみました。
 材料  アーモンドスライス 60c  グラニュー糖20c      
     はちみつ 25c  牛乳 大さじ1  バター 40c 
                                    
 手順 @. アーモンドスライスは160℃で約10分ローストしておく。時々かき混ぜて焦がしすぎないようにする。
     A. 鍋にほかの材料を入れ煮詰める。水に落として柔らかめの玉状になったら、火から下ろしてアーモンドを加え混ぜる。

 仕上げ パートシュクレに手早く広げて180℃で10〜15分焼き上げる。
          
フロランタンは飴細工という感覚で作っていなかったので、回答をいただいてなるほどと思いました。
乾燥させて組み立てていくというのはあまり考えておらず、最後に焼き上げていくときに水分をとばせばと思っていました。
今回は、パートシュクレもしっかり焼き、アーモンドのローストも念入りにしました。
フロランタン生地は生クリームを常備していないので牛乳で作り、砂糖も少ない方だったので、
キャラメルのようなバタースカッチの飴のような色と味になりました。できあがりの感想はなかなかよく、香ばしい感じがよかったです。
次は乾燥タイプのもので試してみたいのですが、おすすめのパートシュクレの配合がありましたら、教えていただけないでしょうか。

また、型に入れて焼いたとき、底の真ん中のところだけうまく焼けないことが多いです。
耐熱ガラスの器だとよく起こります。そんなときはどういうところに注意すればよいでしょうか。
アドバイスお願いします。 遅くなりましたがよろしくお願いします。では。

お答え:
焼成行程でも触れましたが、空焼きの感覚で焼き上げればいいのですが、耐熱ガラスや金属容器にいれると当然ですが水分の蒸発が阻止されます。
フロランタンの場合は、このような容器は不向きですね。

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